雨星血統研究室

新米バーチャル先生、白沢先生と共に血統を一緒に学んでいこう!という感じのブログです

白沢先生の血統解説 第14回 キングマンボ編(後編)

みなさんお久しぶりです!白沢先生です!Twitterをフォローしている方(まあほとんどの方がフォローしていると思いますが...)は知っている方が多いとは思いますが、右薬指が化膿してしまってPCを使うのが出来ませんでした...しかし、今は抗生物質と塗り薬で無事治りつつあります...というわけで、今週からまた張り切って記事を書きますのでよろしくお願いします✨

というわけで今回はキングマンボ系の主な種牡馬を解説していきます✨

 

キングカメハメハ

キングカメハメハ

さあ皆さんお待たせしました、キングカメハメハです。何といっても日本の芝でミスプロ系を普及させたいわゆる始祖です。京成杯以外のレースをすべて勝利し、NHKマイルと日本ダービーを当時のレコードで制した一流の名馬でしたが、三歳後半で惜しくも引退してしまい、種牡馬入りしました。

種牡馬成績

2005年から社台スタリオンステーションで供用されたキングカメハメハ、そんな当時の日本競馬界といえばサンデーサイレンス産駒が全盛期を迎えており、サンデーサイレンスの血を持たない大物種牡馬の導入が期待されていました。そんな中サンデーサイレンスの血を持たないかつ一流の成績を掲げやってきたキングカメハメハはまさに需要が合致、とても期待されていました。どれくらい期待されていたかというと、サンデーサイレンス産駒でエリザベス女王杯を制したトゥザヴィクトリーとの子にはセレクトセール6億という破格の値がつけられたぐらいです...w(その子は未出走で繁殖入りしちゃいましたが...)

2008年から産駒デビュー、走りはするものの期待してたよりかは...という感じでしたが、翌年に産駒のアパパネローズキングダム2歳女王、2歳王者になるなど大活躍!そして翌年にアパパネ牝馬3冠を獲得し、2010年リーディングサイアーに輝くなどの大躍進、サンデーの牙城を崩したまさに革命的な種牡馬になったのです...!

代表産駒は、最強スプリンターロードカナロア!良血一族フェラーリくん、ルーラーシップ!そして牡馬2冠馬のドゥラメンテ!ダートの雄ホッコータルマエ!その他にも数えきれないほどGI馬を輩出しています...!今はチュウワウィザードが大活躍していますね✨

血統と傾向

父はキングマンボ、これはまあ前回話した通りなので省略しておきますw

母父のラストタイクーンは短距離で大活躍した競争馬であり、短距離が多いオーストラリアでリーディングサイアーを獲得している名馬でもあります。キングマンボもマイルで活躍し、ラストタイクーンも短距離で活躍なのでやはりミスプロらしくスピード勝負に強いといった感じですね。しかしサンデーをつけると芝適性が高くなったりそれ以外だとダートも短距離もこなせちゃう、万能種牡馬といった感じですね。(しかし長距離は微妙)

キングカメハメハだけでここまで話しちゃいましたね...では現在のキングカメハメハ系の担い手を紹介していきましょう✨

ロードカナロア

先程代表産駒でも挙げたロードカナロア、日本馬として初めて香港スプリントを制し(さらに連覇も達成)、さらに国内GIを4勝した最強スプリンターですね...!種牡馬としても大活躍、初年度から牝馬3冠で現役最強とも呼ばれるアーモンドアイ、そして無敗で皐月賞を制したサートゥルナーリア、3歳でマイルCSを制したステルヴィオと大物ぞろい、次世代のリーディングサイアーとも呼ばれていますね...!

この馬もサンデーサイレンスの血が入ってないため、繁殖牝馬には困らないタイプになりますね...父のキングカメハメハと違い、短距離寄りになっていますがこちらもサンデーサイレンスの血が入ると距離は伸びますが、本質はマイラー傾向です。

ルーラーシップ

母は牝馬天皇賞秋を制し、牡馬と互角の争いを繰り広げてきた女傑エアグルーヴ。競争馬時代は、スタートの出遅れが課題でGIレースを勝ちきれないことが多かったですがまずまずのスタート(彼にとっては最高のスタート)でGI香港クイーンエリザベス二世カップを制しました、もっとスタートがうまかったらなぁというたらればを語りたくなる1頭ですねw

代表産駒はやはり菊花賞馬かつ脚質がキセキ、そして連勝街道を突き抜けオーストラリアでGIを制したメールドグラース、そしてAJCC京都記念とGI戦線の常連でもあるダンビュライトがいます!

この馬は母父がトニービンであり、サンデーサイレンス産駒のハーツクライと同じであること、それによって若干ハーツクライのように適正距離が伸び、長距離にも対応できるようになりました。一方で、短距離馬ディアンドルを輩出するなど一辺倒に中長距離とは言えないのも面白いところですね。最近は障害での活躍も目立ちます

キングズベスト

キングズベスト

お次はキングズベストですね、こちらはキングカメハメハとは違い、欧州で活躍した競走馬となります。競争成績は6戦3勝、主な勝ち鞍にGIイギリス2000ギニー、日本の皐月賞のモデルとなったレースですね、この馬はダービーを目前に脚を負傷して引退し、種牡馬入りしました。

種牡馬成績

2001年にアイルランド種牡馬入りした後、2頭のGI馬を輩出、その後アルゼンチン...フランスと各地に移動し...そして2013年からは日本で供用されていましたが、あいにく去年に亡くなりました...。一応日本でのリーディング最高は2010年の53位です。代表産駒はなんといっても日本ダービー天皇賞秋を制したエイシンフラッシュ、そしてエイシンフラッシュと同年にイギリスダービーを制し、のちに凱旋門賞も制した名馬ワークフォースと大物ぞろいですね...!ワークフォースアイルランドに帰りましたが、エイシンフラッシュは今でも後継種牡馬として頑張っています✨

血統と傾向

キングズベストといえば、半姉に牝馬凱旋門賞を制したアーバンシー、その子供であり甥っ子になる欧州最強種牡馬兄弟ガリレオシーザスターズがおり、その他の妹の子供たちもフランスダービーといった並々の欧州GI馬を輩出した超良血一族の出身になります!母父はロンバード、ドイツの中長距離で活躍した馬です。

基本的な特徴として上位の馬は中長距離をこなしますが、なぜか短距離にも適応があったりしますね。

さて、お次はそんなキングズベスト産駒の種牡馬2頭について解説していきます✨

エイシンフラッシュ

先ほど言った通り、日本ダービー天皇賞秋を制した名馬で、特に日本ダービーではスローペースから上がり3ハロンが32.7という史上最速の末脚を炸裂させました...!いや速すぎる...

種牡馬デビューしてからはまだ重賞を制覇していませんが、まだ種牡馬としての歴も浅いので長い目で見たいですね...!

母はドイツの長距離路線で活躍したムーンレディ、王道のドイツのステイヤー血脈を持っており、かなりドイツ色が強い血統とも呼ばれていますね。じゃあ産駒もステイヤーが多いのかな?と思いきや、実は中距離までが強く、長距離はそこまで...というのが血統の面白いところですねw

ワークフォース

お次にワークフォース!先ほど言った通りイギリスダービー凱旋門賞を制しました。特に凱旋門賞では日本馬ナカヤマフェスタと対決したこともあるのでご存知の方も多いのではないでしょうか?ちなみに血統的にはエイシンフラッシュよりスタミナやパワーに特化した感じで、長距離、重馬場といったレースに特化しているタイプですね...!

ちなみに、現在はアイルランド種牡馬をしているようです。

まとめ

下の図は、今回解説した種牡馬たちのダートシェア率と配慮済み平均勝利距離で散布図を作成したものになります...!

※1 ダートシェア率:全ての勝利に対するダート勝利の割合

※2 配慮済み平均勝利距離:(ダート平均勝利距離*ダート勝利割合)+(芝平均勝利距離*芝勝利割合)

f:id:amahoshi_lab:20200212212006p:plain

さて、以上が父系で活躍しているキングマンボ系種牡馬たちになります...!いやーー前後編にまとめましたがかなり多い...!!母父になっちゃうとエルコンドルパサーといったところも解説することになるのでここまでにしておきますね...w

 

 

何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

匿名で聞けちゃう!雨星 白沢@競馬Styleさんの質問箱です | Peing -質問箱-

 

ではでは、最後まで受講ありがとうございます!次回は...おそらくファピアノ編になりますので、また来週も受講しに来てくださいませ...!