雨星血統研究室

新米バーチャル先生、白沢先生と共に血統を一緒に学んでいこう!という感じのブログです

白沢先生の血統解説 第21回 色々なミスプロ系種牡馬編

みなさん二週間ぶりです、白沢先生です!最近はやけに忙しくて書く時間が少なくなっている現状ですね...まぁでも何とかなるでしょう、頑張ります!というわけで今回はミスプロ編最後の記事になります、一時期日本で活躍したミスプロ系輸入種牡馬4頭について見ていきましょう!

 

King Gloriousキンググローリアス

最初に紹介するのはキンググローリアス、日本で最初に導入されたミスプロ系のGⅠホースになります。競走馬時代は2歳こそ無敗でGIを制す最強馬の一角でしたが、3歳時に故障発生しクラシックを断念、さらに同期にサンデーサイレンスイージーゴアという二強が現れ、別路線でGIを2勝目をマークしましたが、結局その二強と戦うことなくして引退してます。

種牡馬成績

前述のとおり、引退後は日本の日本軽種馬協会で供用、日本初のミスプロ系GI種牡馬の導入となりました。1993年に初年度産駒がデビュー、ミスプロ系特有の仕上がりの早さを武器に新種牡馬リーディング、2歳リーディングを獲得すると、翌年にはクラシック戦線でナムラコクオーが活躍しました!しかし、そんなキンググローリアスにも暗雲がたちこみます。そう、同期の二強のうちの一頭、サンデーサイレンスが日本で種牡馬入りし産駒を翌年から送り出したのです。結局サンデーサイレンスには種牡馬としては勝つことが出来ず、最高リーディングは14位となっています。代表産駒は前述したナムラコクオー、ダービー2着馬ボールドエンペラーフィリーズレビューフローラステークスを制したマックスキャンドゥといった馬が挙げられます。

血統と現在のキンググローリアスの血

父のNaevusはGIIで1着で降着という珍しい実績を持つミスプロ産駒、産駒もキンググローリアス以外は目立った実績もないマイナー寄りの種牡馬、母も未出走馬、近親にも活躍馬が4代先までたどらないといないという渋めの血統です。

現在は後継種牡馬はおそらくいませんね...一応東海ステークスを制したワンダースピートが1世代だけ種牡馬をしていました。母父としても活躍の方がみられない感じなので、ちょっと見つけたらレアだと思ってください(笑)

Jade Robberyジェイドロバリー

お次はジェイドロバリー、日本のミスプロ種牡馬として初めてリーディング上位に入った日本のミスプロ系の先駆者ともいえる存在です。

現役時代はフランス2歳GI、グランクリテリウム(現ジャン・リュック・ラガルデール賞)を制し2歳最強牡馬となりましたが、その後は勝つことが出来ず早めに引退し、種牡馬入りをしました。

種牡馬成績

馬主が社台の吉田善哉さんということもあって、引退後は社台スタリオンステーションで供用されました。1994年に産駒がデビューし初年度から産駒が活躍し、1996~2003で種牡馬リーディングトップテンという実績を持ち、さらに1997~1999はダートリーディングサイアーに輝いています!サンデーサイレンスと同時期に種牡馬デビューでここまでの実績を得たのはすごいことだと思います。

代表産駒はマイルCS南部杯を制したタイキシャーロック、そして阪神3歳牝馬ステークス(現阪神ジュベナイルフィリーズ)を制したヤマカツスズランなどダートだけではなく、しっかりと芝でも実績を残しています。

血統と現在のジェイドロバリーの血

父はミスタープロスペクター、母のナンバーは北米で8勝、実はこのナンバーの半妹に名種牡馬ヌレイエフ、甥にサドラーズウェルズとフェアリーキングといったこってこてのヨーロピアンの血が詰まった血統になっているんですよね。仕上がりが早く、スピードが出るダートが得意だったため、まさにミスプロ系の良さを満遍なく生かしたといえます。そんなジェイドロバリーですが、後継種牡馬が地方で活躍する程度で確か今は残ってなかった気がしますね。母父としては障害馬キングジョイや、ダート馬メイショウトウコンが出ていたりします。しかし、ここ最近母母父としてメイショウマンボレッツゴードンキ、ウインブライトを輩出。まだまだ見限れない良血馬なので今後も注目したいですね!

Afreet(アフリート)

お次はアフリート、カナダ出身のミスプロ産駒です。デビューが3歳の5月と遅めだったためクラシック出走には届かなかったですが、カナダで6戦4勝した後アメリカを主戦に移し、そこで安定した成績を誇りカナダの最優秀3歳牡馬、年度代表馬になった名馬です。

種牡馬成績

最初はアメリカで種牡馬入りしましたが、そこまで強いのでない、日本での持込馬が活躍し日本が購入したがっていたこともあり日本に売却する流れで日本にやってきました(その後残された産駒がアメリカで活躍した)。その後、日本のブリーダーズスタリオンステーションで供用され日本での初年度産駒は1998年からデビュー、勝ち上がりの良さを武器に1999~2004で種牡馬リーディングトップテン入り、同じミスプロ系の種牡馬であるジェイドロバリーにとって代わって2000~2002でダートリーディングサイアーにも輝きました。日本での代表産駒はやはり桜花賞プリモディーネ、そしてダート短距離をにぎわせたスターリングローズなどがいます。

血統と現在のアフリートの血

父はミスタープロスペクター、母のポライトレディは9戦7勝で重賞を3勝。近親にそれといった活躍馬はいませんが、朝日杯FSを制したコスモサンビームと同じ牝系だったりします。前述したとおり、勝ち上がりが尋常じゃないことで有名でした。年間の勝ち上がりは驚異の70%推移、活躍は芝よりもダートになります。

現在のアフリートですが、後継種牡馬は先ほど挙げた2頭よりも恵まれており、スターリングローズバンブーエール種牡馬として血を後世に受け継いでいます。また、母父としての活躍も高くノボジャック、ニシケンモノノフといったダート馬を輩出しています。また、インティもアフリートの血を持っていたりします。この活躍により、ますます日本でミスプロ系が期待されるようになりました...そして、あの名(迷)馬が導入されます。

War Emblemウォーエンブレム

というわけで、ここで名(迷)種牡馬ウォーエンブレムの登場です。競走馬時代はアメリカ2冠(ケンタッキーダービープリークネスステークス)を達成した超良血の馬です、引退後は馬主が亡くなったことでセリにかけられ、社台グループが買収することになりました。

種牡馬成績

社台グループはこのウォーエンブレムにとても期待をしてました。この当時の社台は名種牡馬サンデーサイレンスが亡くなり、さらに導入した同じミスプロ系のエンドスウィープキングマンボ産駒エルコンドルパサーが早世したりと大変なことになってました。そこで導入したのがサンデーサイレンスと同じ2冠馬、ウォーエンブレムでした。こういう経緯で導入されたわけなのですが

牝 馬 に 興 味 を も た な い

というとんでもない癖馬だったんです、どうにかして社台グループは種付けを試みますが栗毛の小柄の牝馬にしか興味をもたないという性癖問題を抱えた結果、つねに種付け頭数は一桁、圧倒的に問題児としてずっこけてしまいました。

しかしながら、その数少ない産駒から秋華賞ブラックエンブレム、2歳女王ローブティサージュ、ダートで活躍中のオールブラッシュを輩出しており、種付けがうまくできていたらなぁ...という結果になりました。

血統と現在のウォーエンブレムの血

父はミスタープロスペクターと13戦13勝という怪物牝馬パーソナルエンスンの子というアメリカの超良血アワエンブレム、アワエンブレム自身は重賞勝ちはありませんでした。母父のロードアトウォーはアルゼンチンとアメリカで活躍した馬。牝系はブレイヴェストローマンが出ているぐらいでそこまで目立つ牝系ではないです。このウォーエンブレムは日本で活躍した血を1滴も入ってなかったことも日本に導入された理由にもなっています。

現在のウォーエンブレムですが、後継はなんとかシビルウォーが頑張っているぐらいですね...まぁ頭数も少なかったですし後継を作るのは難しかったかもしれません。母父としてはブラックエンブレムの子が頑張っており、ウィクトーリア、アストラエンブレム、ブライトエンブレム兄妹を輩出、さらにスカーレットカラーが去年の府中牝馬ステークスを制しているなど、現代でも影響を与えています。

 

さて、というわけでミスプロ編、これにて完結です!!さすが20世紀の名種牡馬...頭数が多くて大変でした、これでも5割近くしか解説してないと思います。本当に多いですね...

今回のお話で何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

匿名で聞けちゃう!雨星 白沢@競馬Styleさんの質問箱です | Peing -質問箱-

次回は...おそらくノーザンダンサー編の導入か、先週話した通り、血統の歴史について語りたいと思います。よろしくお願いします!あと最後にですが、血統や種牡馬について疑問に思ったことをマシュマロの方で募集していますのでこちらの方もよろしくお願いします✨

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ではでは、最後まで受講ありがとうございます!また次回お待ちしております!

凄く大雑把にまとめた近代競馬の歴史

こんにちわっふる!皐月賞のコントレイルとサリオスの一騎打ちかっこよかった!白沢先生です!いやー、1枠1番で圧倒的なパフォーマンス...特に4角の後方からの上がり方は亡き父ディープインパクトの姿が思い出されました、サリオスも強かったですね、まだまだダービーまで決着つかないと思ってますので1か月後が本当に楽しみです。

 

さて、今回は少し血統の話から離れて競馬の歴史のお話をしたいと思います!半分テストみたいな感じですので、少し分かりづらいなと思っている点もあると思いますがよろしくお願いします。

 

競馬そのものの誕生

はるか昔、人間は犬や猫といった家畜たちを利用し、狩りなどを行い生活をしていました。そしてその中に、馬がいました。馬はとても丈夫で上に乗れば簡単に早く移動出来たり人間には便利な生き物でした。そんな中、古代ギリシャのオリンピックの元となった何かで馬に戦車を引かせ、一騎打ちのレースを行い早くゴールさせる競技が行われました。

これが、戦車競走です。これは競馬の一種である繋駕速歩競走のご先祖となります。

この戦車には人が乗っており、その人が馬を操るという仕組みだったそうです。現在でいう騎手の役割を果たします。勝ったらお金や奴隷がもらえるなどの報酬がありました。そんな戦車競走ですが、ギリシャローマ帝国に支配されても続くなど民衆にとって盛り上がるスポーツへとなっていったそうです。しかし、ローマ帝国が分裂しイスラムの強い奴らに支配された後は徐々にその戦車競走は衰退し過去の遺産になりました。だがしかし、先程も言ったように繋駕速歩競走がそのモデルとしてアメリカ、オーストラリア競馬でも競馬の一種として楽しまれています。

では、私たちが普段見る競馬はいったいいつからスタートしたのでしょう?現在の競馬は近代競馬の平地競走障害競走に分類されるものとなっています。では次にその近代競馬の歴史について触れていきましょう!

近代競馬(平地競走)のはじまり

今の競馬のモデルは中世のイギリスで誕生しました。

あるイギリスの貴族が

「暇だし俺の馬強いから自慢しよ、勝ったやつお金あげるわ、負けたらお金没収なw」

みたいなことを繰り返しやっていました。こうして貴族が馬同士で走らせ、それは1vs1だけでなく4人対戦、8人対戦とまるでマリオカートの通信対戦のごとく盛り上がっていきました。そこに平民がどの馬が強いか当てようぜみたいな企画まで考え始めました。これが私たちが目にする競馬予想の始まりになります。そんななか、競馬を反対しようとしたらバッシングされ、仕方なく諦めて競馬を認めた王様がこう言いました

「ルールがぐちゃぐちゃすぎるからちゃんとしたルール決めて"ちゃんとしたコース"でやろうぜ」

こうして出来上がった"ちゃんとしたコース"が、競馬場です。これからは馬同士のレースはこの競馬場で開催されることとなります。その後、また貴族たちはこう考えました。

「強い馬と強い馬を配合させたら、その子供はさらに強い奴ができるんじゃね?」

こうして、強い馬は子孫を残すためのお父さんとして引退後は生活することとなりました。このお父さんとして生活する強い馬を、種牡馬といいます。さらにこんなルールができるようになりました。

「競馬で走る馬は"血縁関係がはっきり証明できるように"しないと駄目」

こうして競馬で走る馬はどの馬を父、母、祖父母にしているのかをはっきりさせないと競走馬として認めん的なルールが出来ました。この"血縁関係をはっきりと証明できる"証明書的なものが血統書、その血統書を持つ馬をサラブレッドと呼ばれるようになりました。この血統書はちゃんとした本が存在しており1791年から刊行していますね、つまり血統書は競馬の歴史書物!...おっといけない、つい血統への過剰反応が(笑)

さらに、外国からとてつもなくめっちゃくちゃ強そうな馬がイギリスに3頭やってきました。この3頭は三大始祖(名前は省略)とも呼ばれ、今の競走馬のご先祖様として存在します。その後、何回も走らせていっぱい優勝したら勝ちみたいな感じなレースが多かったのですが、それだと観客も飽きてしまうためか、短い距離で一発勝負の世界へとシフトしていくようになったり、お金も貴族が出すのでなく、スポンサーが支払うなど私たちが普段見ることが出来る現代の競馬の形につながっていきました。

 

これが、近代競馬(主に平地競走)の歴史になります!結構奥が深いですね~、いろいろ見ていくうちに少し面白さを学ぶことが出来たかな...?かなり大ざっぱに説明したので、欠けている部分もあるかもしれませんが、そこはご愛嬌ということでお願いします。

今回のお話で何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

匿名で聞けちゃう!雨星 白沢@競馬Styleさんの質問箱です | Peing -質問箱-

 

次回は血統に関してのお話(歴史とかいろいろ)になると思います!よろしくお願いします!あと最後にですが、血統や種牡馬について疑問に思ったことをマシュマロの方で募集していますのでこちらの方もよろしくお願いします✨

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白沢先生の血統解説 第20回 ゴーンウエスト編(後編)

前回の記事だよ↓

白沢先生の血統解説 第19回 ゴーンウエスト編(前編) - 雨星血統研究室

今週も受講ありがとうございます、白沢先生です!というわけでこの解説もついに20回目を迎えることが出来ました、これも皆さんのおかげと先生の根気のおかげですね。本当にありがとうございます!

いやー、高松宮記念のクリノガウディー惜しかったですね...まぁ右に寄れる癖があるとはいえあの降着は仕方ないものかと思います。しかしながらスプリントの適性をしっかり見せてくれましたし新たな名スプリンターの誕生って感じ、これからに期待ですね。

大阪杯はラッキーライラック、これでGI三勝目、古馬になってもう一つ力を上げていっていく感じが本当にかっこいい馬ですね。このルートはリスグラシューに似ている感じもありますね、またアーモンドアイとの勝負が見たいと思いました。

さて、今回はゴーンウエスト後編です、代表するゴーンウエスト種牡馬についてお話をしていきます✨

 

Zafonicザフォニック

最初に紹介するのは芝のゴーンウエスト代表産駒ザフォニック、2歳時には2戦目でキングマンボら豪華メンツがそろったGIを勝利し、3歳ではイギリス2000ギニーを45年ぶりのコースレコードで圧勝した名マイラー、鼻出血のため3歳での引退でしたが競走成績は7戦5勝、負けたレースは重馬場と鼻出血を発症した最後のレースのみとなってます。

種牡馬成績

イギリスで種牡馬入りしたザフォニック、成績としては初年度から最優秀2歳牡馬個人的には読み方殺しのXaar(ザール)を輩出、しかしザール以降はそこそこといった感じの馬が多かったですね...といっても毎年のように重賞馬を送り込んできたので失敗でもないです。代表産駒としては先ほど述べたザール、日本では青葉賞勝ち馬ルゼルといった馬が目立つでしょうか。母父では日本で最強の2歳馬だったマルカシェンクが出ています。

血統と傾向

父はゴーンウエスト。母は欧州で14戦2勝、イギリスG3を勝利しているザイザフォンという馬。全弟にはフランスG3を勝利したザミンダールがいる血統。牝系は欧州では一流の牝系らしく、さまざまな活躍馬がいるそうですが省略します。日本だとメートルダールがこの牝系出身です。また母父はザミンストレルというイギリスとアイルランドのダービー馬で、母は芝能力を高く秘めた血統だといえます。

結果、傾向としてはこのようなことが考えられます。

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といった感じですね、今回からはちょっと挑戦したいので画像を差し込んでみました。

ちなみにこのザフォニックの系統は、今となっては少し落ちぶれた系統になってしまいましたが現役時代G2勝ちしかなかった読めない産駒iffraaj(イフラージ)の系統から最優秀3歳牡馬に輝いたフランスダービーアルマンゾルが登場したりなどフランスでは一定の勢力を誇っています✨

Elusive Quality(イルーシヴクオリティ)

お次はイルーシヴクオリティ!競走馬時代ではアメリカのダートのマイル~スプリントで走っていたが重賞では勝ちきれず5歳になって芝挑戦、そこで当時の芝マイルの世界レコードを樹立し、お前芝だったのかーい!!という感じな馬です(笑)

G1では勝つことは出来ませんでしたが、立派なゴーンウエスト後継種牡馬としてアメリカだけでなく欧州でも活躍しました...!日本でもあの馬がイルーシヴクオリティの血を受け継いでスプリント界隈で活躍していますね...!

種牡馬成績

アメリカで種牡馬入りし初年度からフランス2歳G1を勝利したイルーシヴシティ(アドマイヤビルゴの母父)を輩出、さらに2年目の産駒スマーティジョーンズが米国2冠馬に、その活躍もあって2004年米国リーディングサイアーを獲得。

またブリーダーズカップクラシックを制したレイヴンズパスといった馬も輩出しており、アメリカの名種牡馬となりました!

血統と傾向

父はゴーンウエスト。母は未出走馬のタッチオブグレートネス、自身の半弟にはロッシーニサトノクラウンの母父)がいたりします。また、日本でもこれらの牝系はとても活躍していて、天皇賞秋を勝ったヘヴンリーロマンス、その子供ラニアウォーディーなどがいたりしますね。

母父はアメリカの芝レースで走っていた中距離馬ヒーローズオナーという馬です。

さて、傾向としてはこんな感じですね。

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さて、お次は軽くの紹介になりますが産駒のレイヴンズパスの紹介に行きたいと思います!最近有名なあの馬の父ですしね...?

Raven's Pass(レイヴンズパス)

というわけでレイヴンズパスです!こちらも欧州で活躍した馬です。クラシック2000ギニー4着の後マイル戦線に行きましたが、勝ちきれないレースが続くばかりでしたが6回目のG1挑戦で見事勝利をおさめ、その後ヨーロッパ馬2頭目となるブリーダーズカップクラシックを勝利した名馬でもあります...!

アイルランド種牡馬をしてますが、あまり目立ったほど活躍馬が出ず、唯一ヨーロッパで勝利したG1勝ち馬は2歳で枯れ...といった状況でしたが、遠く離れた日本で持込馬が、遠く離れた日本で持込馬が重賞戦線にコマを進め...そして去年のスプリンターズステークスを勝利し、G1馬となりました!そうですね、タワーオブロンドンです!圧倒的スピードを誇る彼...これからもレイヴンズパス代表産駒として頑張ってほしいですね✨

Speightstown(スパイツタウン、スペイツタウン)

お次はスパイツタウンです!競走馬時代はゴーンウエスト産駒お得意の仕上がりの早さを活かすことが出来ず骨折等もあって本格化は6歳を迎えてから、ダートスプリントで2つの競馬場のコースレコードを塗り替えるなどして、ラストランのブリーダーズカップスプリントを制覇し、最優秀短距離馬の称号を手にした名馬!日本でも産駒が活躍していますので覚えておきたいですね✨

種牡馬成績

アメリカで種牡馬入りし、こちらは同じゴーンウエスト産駒イルーシヴクオリティと違いアメリカの短距離路線で活躍する馬を多々輩出している傾向で、リーディングも常に上位に入り込む安定した成績を収めている感じですね。最近は日本での活躍も目立つ傾向があります、例えば高松宮記念を制したモズスーパーフレア、ダート短距離路線で活躍するマテラスカイ、サンバサウジダービーを制覇したフルフラット全日本2歳優駿を勝ちNHKマイルカップ2着だったリエノテソーロはスパイツタウン産駒です✨

血統と傾向

父はゴーンウエスト。母はカナダの2歳女王シルケンキャットという良血の馬で、幼少期から期待されていた感じです。弟もアメリカのG2を制しています。母父はディープインパクトとやたらと相性にいいストームキャット。これらのことから考えられることは...

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といった感じですね、POGでも日本での適正も高いですし注目していいと思います✨

Came Home(ケイムホーム

最後はケイムホーム!日本で供用されている代表的なゴーンウエスト系です、競走馬時代はGIを3勝(しかし全てステップレース)した馬で最近またあの馬の活躍で名前を聞くようになりました。

種牡馬成績

当初はアメリカで種牡馬生活を送っていましたが、2008年から日本で種牡馬生活しています。導入された直後は人気種牡馬でしたが徐々に人気が落ちていき...2018年には北海道から九州に移動されました。そして2019年、ついに産駒がG1フェブラリーステークスを勝利しました、彼こそがインティです。このインティの活躍が今後ケイムホームの復活のカギとなるのか...今後が楽しみです(まぁ今年で21歳なんですが)

血統と傾向

父はゴーンウエスト(n回目)。母はアメリカG3のリンダヴィスタBCHを勝ったナイスアッセイという血統、近親に活躍馬はあまりいないといった感じですね(先生の記憶と調査結果)。母父はあまり聞きなれないクレバートリック、アメリカローカルのスプリント路線で走ってきた馬です。しかしながら母系にはネヴァーベンドや若干パワー系の方も目立ちますので...

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となるとこういう感じになります!

 

 

 

 

さて、今回も長くなってしまいましたがこれでゴーンウエスト系のお話は終わりかな...?本当はグランドスラムという馬も話したかったですが、ちょっと文章が多いのでこの辺で終わらせておきます(笑)

今回のお話で何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

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次回は...うーん何も考えていませんね、もしかしたら教えてはくたくせんせーの記事になるかもしれません、よろしくお願いします!あと最後にですが、血統や種牡馬について疑問に思ったことをマシュマロの方で募集していますのでこちらの方もよろしくお願いします✨

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白沢先生の血統解説 第19回 ゴーンウエスト編(前編)

今週も受講ありがとうございます!白沢先生です!さっそくですが先週の重賞を軽く回顧します。

3日連続開催だった先週の中央競馬、金曜日のフラワーカップキズナ産駒の大穴アブレイズが勝利しました。これでキズナ産駒はクラシック前で重賞を5勝、仕上がり早く丈夫な馬が多いキズナ産駒、恐らく今後のトレンドになりそうですね。

日曜日の阪神大賞典はユーキャンスマイルが最速の上がりで差し切り勝ち、キングカメハメハ産駒の中では珍しく長距離で活躍する馬で母父ダンスインザダークの影響が濃く出ている感じだと思います。一方で1番人気のキセキは出遅れからの前目に位置付けしたりとスタミナ切れで着外、厳しい結果となりました。天皇賞春には巻き返し出来るか...そこが楽しみです。

スプリングステークスではキンシャサノキセキ産駒ガロアクリークが勝利、キンシャサノキセキ産駒の中距離重賞はこれが初勝利。先生的にはスローペースでスタミナをあまり使わなかったというところもあったと考えていますね。

さて、今回は最近日本で波に乗っているミスプロ種牡馬ゴーンウエストについてのお話です!しっかり覚えていきましょう✨

Gone Westゴーンウエスト

競争成績

Gone West、和訳すると「西へ」という意味ですが、これは父ミスタープロスペクター(探鉱者)といったようにアメリカのゴールドラッシュ期に起こった西部開拓から由来しています。

2歳の未勝利戦からデビューし、8馬身以上の大差で圧勝。強烈な印象を与えましたが一般競走で3着に敗れ、GI初挑戦であるシャンペンステークスでは5着、次走の一般競走でも2着と結局初戦以外勝ちきれずに2歳シーズンを終えました。

そして年が明け3歳時、初戦と2戦目の一般競走をまずは快勝。その後GIII、GIIと重賞に挑戦しましたが2着、3着、大舞台で勝ちきれないレースが続きます。そして重賞挑戦4回目となるGIIゴーサムステークスでようやく初勝利、ちなみにこの時の対戦相手は昨年度2歳牡馬チャンピオンや並々のGIで2着続きだった強豪相手とのレースだったため金星といってもいい勝利でした。まあ次走のGIでその2歳チャンピオンに負けて2着になっちゃいましたが。

その後陣営は、毎度おなじみケンタッキーダービー...かと思いきやクラシック最終レース、ベルモントステークス一本に絞ることに。そしてステップとしてGIIウィザーズステークスを勝利し重賞2勝目、次走は2着に敗れてGIベルモントステークスに挑むことになりました。結果は6着、1着とは大差であったため惨敗に近いレベルでした。その後、GIドワイヤーステークスに参戦、このGIにはクラシック戦線で活躍した馬たちがいなかったためゴーンウエストにとってはチャンスでした。そして結果は...圧勝の圧勝、12馬身差というぶっちぎりの強さで勝利、ついにGIウィナーの仲間入りを果たしました。

しかし、その後は勝ちきれないレースどころか4着、7着、5着と敗北...そしてそのまま引退することになりました。

競走成績17戦6勝...たった2年で17戦もこなし、さらに休養期間は2歳秋~3歳明け、特に3歳シーズン後半には10戦という過酷なローテをこなすものすごく丈夫な馬だったと考えられますね...(使い過ぎで3歳後半は不調になったともいわれてます)

種牡馬成績

ケンタッキー州ミルリッジファームで種牡馬入り、当初はいくらGI勝ったとはいえレベルが低いマイナーなGIであったため期待はされていませんでした...が、2年目の産駒のザフォニックイギリス2000ギニーを勝利!その後もアメリカだけでなく、欧州でも産駒が大活躍!一流種牡馬として活躍することになりました!そしてミスプロ系を代表する種牡馬として亡くなる25歳まで種付けを行ってたそうです。

代表産駒は、先程挙げたザフォニックの他に、ブリーダーズカップマイルを連覇したダボス、米国リーディングサイアーを獲得したイルーシヴクオリティ、またブリーダーズカップスプリントを勝利したスパイツタウン、日本ではケイムホーム種牡馬をしています!

また母父として東京大賞典勝ち馬アポロケンタッキーを輩出しました!

血統と傾向

父はミスタープロスペクター(省略)

母のセクレテームの兄弟は活躍馬が多数いる良血。日本でもセクレテームの半妹サクラセクレテームの子に中京記念函館記念を制したサクラオリオンがいるなど、日本でも影響を与えています。母母タムレットの半兄にはエタン(ネオユニヴァースの母父の系統)などがいたりします。

母父セクレタリアトアメリカが世界に誇る最強の名馬、また詳しくお話しできるといいなと思います。超簡潔にまとめると、ベルモントステークスを2着馬に31馬身差で圧勝及びダート12ハロンの世界記録を40年以上保持しているUMA馬です。

傾向としては、芝でもダートでも活躍馬を出す短距離での活躍馬が多いことがあげられることが多いですね。

まとめ

はい、今回の長く書いた解説ですがまとめるとこうなります!

  • 競争成績は勝ちきれず目立つものではなかったが、種牡馬として大成功!
  • 後継種牡馬にも恵まれ、アメリカだけでなく世界中で活躍した!
  • 芝ダート共にこなし、距離は短めの特徴!

 

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次回は現在主流のゴーンウエスト種牡馬たちについて語っていきますので、よろしくお願いします!あと最後にですが、血統や種牡馬について疑問に思ったことをマシュマロの方で募集していますのでこちらの方もよろしくお願いします✨

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白沢先生の血統解説 第18回 シーキングザゴールド編(後編)


今週も受講ありがとうございます!白沢先生です!早速ですが、先週の主な重賞を素早く振り返りましょうw

土曜日はファルコンステークスをシャインガーネットが制しました。オルフェーヴル産駒は好調キープ、リーディングも4位とようやく力を出してる印象です。

そして中山牝馬ステークス、大雪の中制したのはフェアリーポルカでした。ルーラーシップ産駒、トゥザヴィクトリーやリオンリオンなどを輩出したことで有名なフェアリードール一族出身ですね。

次は日曜日、まずは金鯱賞、やっぱりサートゥルナーリアは強かったですね。これは大阪杯、面白いことになりそうですね...このサートゥルナーリアの活躍により、ロードカナロアの中央リーディングは2位に浮上。しかし勝利頭数だとハーツクライの方が上であり、これからも激しい戦いになりそうですね。

フィリーズレビューではエーポスが最後にヤマカツマーメイドを捕らえて勝利、ジャスタウェイ産駒の3歳重賞での勝利はこれが初めてです。少しは俺は晩成じゃねぇというのを見せつけてくれたのかなと思います。しかしリーディング上位陣の中では勝率が乏しい印象、もう少し頑張って欲しいかなと個人的には感じます。

さて、今回はシーキングザゴールド系後半、現在のシーキングザゴールド種牡馬について語っていきますよ~✨

前回の記事はこちら↓

amahoshi-lab.hatenablog.com



 

Dubai Millenniumドバイミレニアム

シーキングザゴールドの最高傑作といえばやっぱりこの馬じゃないでしょうか。元々はヤゼールという名前にする予定でしたが、ゴドルフィンの長であるシェイク・モハメド氏が

「この馬すげぇ...絶対2000年のドバイワールドカップ勝つ逸材だわ...」

という理由で、ドバイミレニアム(千年紀、Millenniumのドバイワールドカップに勝つ)という名前に急遽変更され欧州でデビューしました。

名前負けせずに、その怪物っぷりを発揮したドバイミレニアム。ダービーは距離不安もあってか9着と惨敗するものの、マイル路線に行ってからは一度も負けることはなくついに2000年のドバイワールドカップに出走することに。

そのドバイワールドカップで2着馬に6馬身差をつける楽逃げでの勝利、本当に勝ってしまうところが恐ろしすぎる...

次走のイギリスの古馬GIプリンスオブウェールズSをまた楽逃げで勝利後、故障発生で引退しました。実はエピソードとして、脚質は逃げではなく差し馬で、道中のスピードから異次元な速さだったから逃げに感じるだけというわけの分からない話があります。でも確かに、直線入ってからさらに加速しているので本質は差し馬なのかもしれませんね...()

種牡馬成績

引退後はイギリスの名門(まあゴドルフィンの傘下ですが)、ダルハムホールスタッドで種牡馬をすることになりました。保険金もとんでもない額で期待をされていましたが、細菌感染による難病で5歳という若さで亡くなってしまいます...。

残せた産駒は50頭近くの1世代のみ、そんな状況の中でも怪物はやっぱり違いました。

この中から重賞勝ち馬が3頭、その中に欧州GIを3勝した孝行息子、ドバウィがいます。たった1世代から血を繋ぐものが現れた、さあドバイミレニアムの血はどうなっていくんでしょうか!シーキングザゴールド系の運命は!

血統のお話

父はシーキングザゴールドなので省略、母はフランス重賞を2勝しているコロラドダンサーという血統。さらにその母フォールアスペンがとてつもない繁殖牝馬として有名です、フォールアスペンの子にはコロラドダンサー以外にも重賞勝ち馬を8頭輩出しており、その中にアドマイヤドンの父で有名なティンバーカントリーがいます。

ちなみに、全弟のダージーは日本でも種牡馬していました。傾向としては...なにしろサンプルが1世代しかいないので今回は省略させていただきますね...

Dubawiドバウィ

怪物ドバイミレニアムの血を受け継ぎ、アイリッシュ2000ギニージャックルマロワ賞など計GI3勝、ジャックルマロワ賞は父子制覇を成し遂げるなど一流の名馬です...!

父同様距離の壁に阻まれたか、ダービーを勝つことは出来ませんでしたが(それでも3着と父には勝っている)、この馬もマイル戦線では父同様に強かったですね...ジャックルマロワ賞を制した後、GIクイーンエリザベス二世Sで2着に敗れ、その後に靭帯損傷が発覚し引退しました。

種牡馬成績

2006年から父同様ダルハムホールスタッドで種牡馬生活を送ることに、そして2009年から産駒がデビューすると早速1世代目からGI馬を9頭輩出!そして毎年のように大レースに産駒を送り込み一気に一流種牡馬の仲間入りに...!今でも欧州の種牡馬リーディング最上位にいたりと見事シーキングザゴールド系の繁栄に成功させました...!たった1世代の子供を残して亡くなった父の血を、ここまで広めてくれた孝行息子...凄くないですか?やっぱりすごいなドバウィは...

代表産駒は、初年度産駒で親子3世代でジャックルマロワ賞を制したイギリス2000ギニー勝ち馬マクフィドバイワールドカップを制し日本で現在種牡馬生活を送るモンテロッソ、最近だとトゥーダーンホット、ガイヤースも日本では聞き馴染みがあるのではないでしょうか?

ちなみにマクフィも現在日本で種牡馬を送っており、今年産駒がデビューします✨

血統と傾向

父は省略、母のゾマラダーはイタリアオークス馬でこちらも牝系からGI馬を多数輩出している良血一族です。母父はあまり聞き馴染みのないディプロイという馬ですが、シャーリーハイツ産駒、アイルランドダービー2着が最高実績で半兄弟にコマンダーインチーフ、ウォーニングと日本でも聞き馴染みのある海外のGIホースがいたため種牡馬となりました。ちなみに産駒はゾマラダー以外にGI馬はいませんね...

そんなドバウィの傾向ですが、父のドバイミレニアムより欧州色の強い配合でパワーとが強い血統になってます。そうなってくると若干日本では活躍馬が出にくいかなという印象です、馬場が重くなると穴をあけることもあります。

実際に今回の中山牝馬ステークスでは、ドバウィ種牡馬モンテロッソ産駒のリュヌルージュが2着と穴を開けましたね✨(買ってない)

モンテロッソ

日本にいるドバウィ産駒の種牡馬といえばモンテロッソですね!競走馬時代ではドバイワールドカップを人気薄で勝った以外にGI勝利はなかったですが、イギリスとドバイの芝の重賞を2勝しています。ちなみに引退理由が調教師の禁止薬物発覚による影響らしいですよ()

種牡馬成績

2014年に日本初のドバウィ産駒の種牡馬として、ダーレー・ジャパン・スタリオン・コンプレックスで種牡馬生活を開始。2017年に産駒がデビューしてます!今のところ大きな重賞を勝ったという馬は現れていませんが、先ほど言ったようにリュヌルージュ中山牝馬ステークス2着、そしてリンゾウチャネルが北海道三冠(道営三冠)を達成したりしています。

血統と傾向

母のポルトロカはオーストラリアでGIを1勝しており、産駒はモンテロッソ以外には目立たない感じです、母父のバラシアは短距離やマイラーをよく輩出している馬で、その母父からスピードを受け継ぎ、父から馬力を受け継いだ馬だと考えられます。さらに日本競馬には無い血を包括しているのも特徴です(サンデーサイレンスとか)

そのためもあってか、産駒は1600~2000辺りを好み、ダートもこなすことが多いです。特に、馬場が湿ったダートは狙い目だと思います✨

 

その他のシーキングザゴールド

ここでは日本で馴染み深い思い出のシーキングザゴールド系を少しだけ語ります

シーキングザパール

こちらは牝馬ですが、日本でもなじみ深いので少しだけ。日本調教馬として初めて欧州のGIを勝利し、美しい牝馬としても有名ですね...!

産駒としてはベストシルバーコレクターシーキングザダイヤを輩出し、そのシーキングザダイヤはチリ競馬で現在活躍しています...!

マイネルラヴ

そんなシーキングザパールを国内で負かしたシーキングザゴールド産駒がこのマイネルラヴスプリンターズステークスで勝ちましたね...!シーキングザゴールド系らしいスピードを持っており、産駒も短距離寄りの馬でした。

後継としては目立つ馬はいませんでしたが、母父としてJBCスプリントに勝利したドリームバレンチノを輩出後継種牡馬となっています。

 

 

いやー...多すぎた、シンプルに最近文字数が多いですね...まとめて書く技術をもう少し欲しいところですね。このブログも続けて半年経つわけなんですが、まだまだ奥深いところが血統にはまだまだ存在するなと思いました✨

まだまだ未熟者ですが、これからもこの雨星血統研究室、嗜むレベルでぜひぜひ受講しに来てください...!

 

 

何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

匿名で聞けちゃう!雨星 白沢@競馬Styleさんの質問箱です | Peing -質問箱-

 

ではでは、最後まで受講ありがとうございます!次回は質問箱に来たゴーンウエスト 編になります!また来週も受講しに来てくださいませ...!

白沢先生の血統解説 第17回 シーキングザゴールド編(前編)

今週も受講ありがとうございます!白沢先生です!先週の重賞はカチカチでしたね...3レース中2レーストリガミという何とも言えない結果になりましたw

まずチューリップ賞キズナ産駒で阪神JF2着のマルターズディオサが2歳王者レシステンシアを抑えての勝利。これでキズナ産駒はダート交流重賞含めると重賞4勝目、仕上がりの早さが父以上に目立つ印象ですね、初年度産駒でここまで活躍する種牡馬めったにいませんよ...。

オーシャンステークスロードカナロア産駒ダノンスマッシュが勝利。こちらもGIを取れる存在ながらも、あと少しで届かないといった印象。高松宮記念もこの勢いで勝てるでしょうか、見所ですね。

続いて弥生賞ディープインパクト記念、ここはディープインパクト産駒サトノフラッグが勝利。亡くなった父の名前が付いたレースに早速産駒が応えるという結果になりました。武豊騎手というのもアツかったですね...ディープインパクト産駒はこれで弥生賞5勝目。さすがに勝ちすぎです。

 

さて、今回からはシーキングザゴールド編に入ってまいります!先生大好きな系統ですね、じっくりわかりやすく語っていきますよ~✨

 

Seeking the Goldシーキングザゴールド

競走成績

Seeking the Gold、金を探している。これも父ミスタープロスペクターからの探鉱連想から名付けられた馬でした。シーキングザゴールドは初戦からとんでもない強さを見せつけたんです、未勝利戦ではスプリント戦ながらも2着にスプリントとしては異例な12馬身差をつける圧勝。その後も圧勝に圧勝を重ね、一度レースレコードを獲得するなど無敗街道を突き進んでいきました。でもさすがに重賞とはなると勝ち続けるのは厳しく、重賞初挑戦のGII戦で敗れてしましました。3歳時はケンタッキーダービーに挑戦するも7着と惨敗、仕切り直しで裏路線とも呼ばれているGIIピーターパンステークスを勝利し、重賞ホースの仲間入りを果たします。

 晴れて重賞ホースとなったシーキングザゴールド、クラシック3戦目のベルモントステークスは距離不安で回避し、GIドワイヤーステークス(現GIII)に向かいました。そしてこのレースを見事勝利...!シーキングザゴールドはGIホースへ仲間入りを果たしました...!

そして、次走のGIハスケル招待ハンデキャップでは本馬のライバルの1頭として数えられるフォーティナイナーと対決。ここでハナ差の2着と惜敗、その後のGIトラヴァーズステークスでもフォーティナイナーにハナ差の2着...まさにシーキングザゴールドに立ちはだかる壁といったところでしょうかw

その後、GIスーパーダービーをクビ差で勝利しGI2勝目を果たします(ここはフォーティナイナーいなかったから...

そして年内最後、ブリーダーズカップクラシックに挑戦、最後に強襲しましたが半馬身届かずまた2着(フォーティナイナーは4着だったよ!やったね!)で3歳シーズンを6-5-0-1という結果で終えます。

4歳になったシーキングザゴールド、まず一般レースを勝利した後にGIメトロポリタンハンデキャップに挑戦するもまた2着...その後脚部不安を発症し引退という形になりました。

通算成績は8-6-0-1と本当に崩れない名馬だったと先生的には思います、GI勝ちはマイナーレースだけでしたが大レースでも2着には来ているので実力はあったと考えられますね、お次に種牡馬成績いきましょう✨

 

種牡馬成績

生まれ故郷で種牡馬入りしたシーキングザゴールド、実は最初はあまり期待された馬ではなかったらしいですね...初年度産駒が38頭と少頭数でした。しかし勝ち上がりがとてもよく、およそ2/3の26頭が勝ちあがるという快挙。初年度産駒からはGI8勝馬ヘヴンリープライズが、2年目の産駒フランダースが2歳女王となるなど一気に種牡馬としての価値を上げました...!

またアメリカだけでなく世界各地でも産駒が活躍、欧州ではドバイミレニアムドバイワールドカップジャックルマロワ賞などGIを4勝、日本では外国馬シーキングザパールが短距離界で大活躍!スプリンターズステークスでは同父のマイネルラヴとワンツーフィニッシュをみせたのも有名ですね...!

代表産駒はやっぱり、20世紀末の怪物牡馬ドバイミレニアムですね...!ドバイミレニアムについてはまた次回じっくりお話していきたいなと思います✨

 

血統と傾向

では、シーキングザゴールドの血統についてお話していきましょう。

父はまあミスプロ編というのもあって、ミスタープロスペクターなのはもう皆さんさておき。母コンゲームは競走戦績こそ2勝のみでしたが、シーキングザゴールド以外に米GI1勝馬ファストプレイなども産んでおり、また牝系もそこそこ発展している馬になります。

ここで注目すべき点は、母父がバックパサーという点です。バックパサーは母父として活躍馬を多数輩出した種牡馬なんですよね~、シーキングザゴールド以外にもマルゼンスキーミスワキガリレオシーザスターズザッツザプレンティの母父)、イージーゴアサンデーサイレンスの競走馬時代のライバル)などが母父にバックパサーを持っていますね。

特徴としては母系によって多彩な馬を出すことという点が目立ちますね、例えばシーキングザゴールド自身はダートのみで中距離がメインの馬でしたが、ドバイミレニアムは欧州の芝のレースで活躍をしていましたし、マイネルラヴシーキングザパールは短距離馬だったりという点でそれがよく見られています。

また、牝馬の活躍が多かったです。最初の活躍馬ヘヴンリープライズ、フランダースは共に牝馬でしたし、実際取引価格も牝馬のほうが値が付いたと言うぐらいですからね...

まとめ

今回覚えてもらいたいのはこの3点ですね...!復唱しましょう()

  • 競走馬時代は、大きいGIは取れなかったものの種牡馬として世界中で大活躍!
  • 母系によって多彩な馬を出す!
  • 牝馬の活躍が多かった!

何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

匿名で聞けちゃう!雨星 白沢@競馬Styleさんの質問箱です | Peing -質問箱-

 

ではでは、最後まで受講ありがとうございます!次回は現在のシーキングザゴールド系についてお話していきましょう✨

白沢先生の血統解説 第16回 ファピアノ編(後編)

今週も受講ありがとうございます!白沢先生です!最近投稿頻度が落ちちゃっていますね...決して飽きたとかそういうわけではないので大丈夫です...wこれからきちんと投稿するのでよろしくお願いします✨

では、改めて前回の続きのファピアノ編、種牡馬紹介に参りたいと思います!

前回の記事はこちら↓

amahoshi-lab.hatenablog.com

 

 

まず、今回のお話に入る前に一つ大事なことを

現在のファピアノ系≒アンブライドルド系という点を覚えておきましょう

今の日本競馬に影響を与えているファピアノ系はほとんどファピアノの子供アンブライドルドから派生する馬ばかりです。

アンブライドルドUnbridled

では、現在のファピアノ系の担い手の祖となったアンブライドルドについてのお話をしていきましょう!2歳のころは惜敗続きのレースが多かったですが3歳時にGIフロリダダービーケンタッキーダービーを制覇してクラシックホースとなり、ブリーダーズカップクラシックを制したファピアノの代表産駒です...!ちなみに武豊騎手が初のアメリカ遠征の時に調教で乗ったことがあるらしい....さすがレジェンドですね✨

 

種牡馬成績

1992年からアメリカで種牡馬入りし、アメリカでたくさんの名馬を輩出しました...!ケンタッキーダービー親子制覇を達成したグラインドストーン、ベルモントステークスを制覇しアメリカ、日本で種牡馬としても活躍したエンパイアメーカー、そしてアンブライドルズソングなどが代表産駒にあげられますね...!

 

血統と傾向

母父がルファビュリュー、母父としての成績が高く同じ母父を持つ馬にフジキセキがいますね...!母系が非主流血統を包括しているのも、面白いですね。父のファピアノは短距離馬でしたが、こちらは自身も中距離レースで実績を持っていますし、また産駒も中距離、さらに母系の非主流血統の影響もあってか配合次第で芝をこなすこともあります✨

エンパイアメーカー

さてお次はエンパイアメーカーですね...!この馬は知っている方も多いかと思います、最近まで日本で供用されていましたし、亡くなったのもつい最近ですからね...

こちらは父同様フロリダダービーを制覇し、次のGIレースも連勝でケンタッキーダービーに挑戦しましたが2着と惜敗、しかしクラシック3レース目のベルモントステークスで勝利しクラシックホースの仲間入りを果たします...!その後は怪我や体調面に優れず、回避の連続で結局ベルモントステークスを最後に引退し種牡馬入りしました。

ちなみに日本の中内田調教師がアメリカ修行時代に調教で騎乗していたそうです...!

 

種牡馬成績

最初はアメリカで種牡馬入りし、初年度産駒からGI馬を輩出、その後も順調にいい成績を収めました。日本では持込馬フェデラリストが活躍していましたね...!その後日本に輸出、日本で種牡馬生活を送っていましたが、アメリカで後継種牡馬が活躍するとアメリカに買戻しされ、2020年1月に免疫系の病気により亡くなってしまいました。

代表産駒は最優秀3歳牝馬、最優秀古馬牝馬2年連続受賞したロイヤルデルタ、そしてアメリ三冠馬の父になったパイオニアオブザナイル、日本だと中山金杯中山記念勝ち馬フェデラリスト愛知杯を制したエテルナミノルなどがいます...!

 

血統と傾向

エンパイアメーカーの母、トゥソードは自身もGIを勝利という素晴らしい競走実績を掲げており、産駒もエンパイアメーカーを含めGI馬を4頭輩出するなど繁殖実績もトップクラスの牝馬です。そんな超良血エンパイアメーカー母譲りの気性の荒さ、活躍馬がほとんど牝馬、仕上がりが遅いという理由でアメリカから半ば追い出された感じで日本にやってきました。

 結果的に日本でも気性の荒さが問題で揉まれ弱いというのはありますね...逆を返せば少頭数、外枠に強いということです!

またエテルナミノル、フェデラリストのように芝もこなす馬も時々現れますサンデーサイレンス持ちの牝馬、母が芝で走っていた...という点も見ておきましょう✨

ちなみに、本質はダートで湿った馬場が強いです。

 

アメリカンファラオAmerican Pharoah

昨年デビューした新種牡馬!2015年に37年ぶりにアメリカ3冠を制覇し、これからのアンブライドルド系を担う最有力候補の種牡馬です...!アメリカンフェイローとも呼ばれてますが、ここではアメリカンファラオにさせていただきます

 

種牡馬成績

アメリカの種牡馬ですし、1世代しか走っていませんのまだまだ未知の領域がおおいですが、さっそく世界各地の重賞戦線で活躍していますね...!日本でも持ち込まれてきた馬が今のところ全頭勝ち上がっていることもあって、勝ち上がり率が尋常じゃないです...w日本のダートですごい走りをみせたカフェファラオは果たして大物になるのか...今後に期待ですね!

 

血統と傾向

パイオニアオブザナイルアメリカで種牡馬していた時のエンパイアメーカー産駒でサンタアニタダービーを制した実績を持ちますがそこまで目立ったような馬でもなく、母父のヤンキージェントルマンも重賞勝ちもなく、牝系に至っては活躍馬が全然出てなく、酷評されるものばかりですが、正直サンデーサイレンスも母父マイナー、牝系ダメダメだったのであまり気にしなくていいのかなといった感じです。

傾向としてはやっぱり芝も走れますし、ダートもこなせる、まさにアンブライドルド系らしい点と、そこに仕上がりが早いという点が加わったという感じですね✨

アンブライドルズソングUnbridled's Song)

では、話をアンブライドルド産駒であるアンブライドルズソングに戻していきます!もともと日本人馬主がこのアンブライドルズソングを購入する予定でしたが、怪我が発見され購入をキャンセルしたエピソードがあります。そんなアンブライドルズソング、2歳最強王者決定戦として名高いブリーダーズカップジュベナイルを勝利し、3歳時にフロリダダービーを制覇しましたがクラシックには一歩届かず...そして骨折し休養明けの4歳で1勝した後に引退し、種牡馬入りしました。

 

種牡馬成績

1997年から種牡馬入りしたアンブライドルズソング、初年度からGIホースアンブライドルドエレインなど早くから活躍していたため大人気種牡馬となりました。全盛期の種付け料が10万ドルを超えていたことからもその人気ぶりが分かりますね...wまた亡くなってから4年後の2017年に米国リーディングサイアーを獲得しています...!(まあこれには理由がありますが)

代表産駒はやっぱりペガサスワールドカップドバイワールドカップなどを制し当時獲得賞金1位(現在はウィンクスが1位)を達成したアロゲートなどがあげられますね。

母父としても優秀で、スワーヴリチャード、ダノンプラチナ、コントレイル、トーホウジャッカルといったGI馬などを輩出してます!

 

血統と傾向

アンブライドルズソングの牝系は特に優秀といえます...!全妹のアジアンミーティアの子からは新潟大賞典勝ち馬ダコール、さらに孫になるとビアンフェ、ブランボヌール姉弟などがおり、祖母のラッキースペルの子に最近日本に輸入されたカリフォルニアクロームの父など...うーん美しい(語彙力)

母系でみることがほとんどだと思いますがサンデー系とめちゃくちゃ相性が良く、スピードが強化されクラシックでも活躍できる傾向が多いですね...!POGに役に立つかもしれませんのでこれは覚えて損はないと思います✨

ダンカーク

最後にダンカーク!日本で種牡馬を送るアンブライドルズソング産駒ですね...!現役時代はフロリダダービー2着、ベルモントステークス2着が目立つぐらいで重賞は取れませんでしたが、良血が見込まれ種牡馬入りした馬です✨

 

種牡馬成績

2010年からアメリカで種牡馬入りし、2013年から産駒がデビュー。初年度産駒からGIシャンペンステークスを制したハヴァナが出て、北米新種牡馬リーディングサイアーに輝きました...!その後、日本のイーストスタッドが2014年10月に導入、2018年から日本産馬の産駒デビューを果たしました...!日本新種牡馬リーディングではジャスタウェイに続く2位と日本でも順調なスタートを切っているといえるでしょう...!またチリでも一年間シャトルとして供用されてましたが、そこでも好成績を収めているそうです✨

 

血統と傾向

先程良血と言いましたが、本当に良血です。母はケンタッキーオークス馬のシークレットステータスという馬で母父は大人気種牡馬だったエーピーインディ、そこに父アンブライドルズソングですからね...こんな馬種牡馬にするしかないというのはまあ当然のことですねw

ちなみにこの馬の特徴は、ものすごく仕上がりが早いということが目立ちますね。そしてやっぱりアンブライドルド系らしく芝もこなせる産駒もいます。ちなみに芝ダートともに短距離向きです。脚抜きのいいダートのほうが好きということも書いておきますね。これはおそらくレイズアネイティヴのクロスと父系の奥にあるファピアノ自身が持ってるスピードの高さが影響しているのかなと思います(まああまり詳しいことは書かないようにします...w)

 

はい!とりあえず基本のファピアノ種牡馬はこれでおしまいです!いやーー長かったですね...さすが各地に多彩な影響を与えた馬だけありますね...でも書いてるだけで本当に楽しいですね。なんか書いてるうちに本当にスランプを脱却したような気がします!来週もちゃんと書くように頑張ります...!

何か質問があれば、こちらのほうで受け付けますのでよろしくお願いします✨

匿名で聞けちゃう!雨星 白沢@競馬Styleさんの質問箱です | Peing -質問箱-

 

ではでは、最後まで受講ありがとうございます!次回は...大好きなストーリーを持つシーキングザゴールド編になりますので、また来週も受講しに来てくださいませ...!